レビュー

ネイティブキャンプで英検1級合格を目指す—1年間の効果検証

2023年7月からNativeCampを受講し始めて2024年7月を迎えて1年間が経過しました。

その間、合計で50時間以上、120回以上のレッスンを受けてきたので、そのことが英検1級の対策としてどのような効果があったのかを書きます。

はじめに

2024年第1回英検1級の結果

結論からいってしまうと、英検1級は一次試験で不合格でした。

しかし、リスニングとリーディングの点数は上がりました。リスニングは特に、過去最高得点でした。

このリスニング能力の向上には多少なりともネイティブキャンプの功績があるのではないかと推測します。

ネイティブキャンプとは?

Native Campとは、24時間いつでもどこでも英会話のレッスンが受けられるオンライン英会話サービスのことです。

ネイティブとは言ってもアメリカ・イギリス・オーストラリアのような英語ネイティブだけではなく、フィリピンや日本出身の講師がいます。非ネイティブの講師も多いですが、発音に癖があるもののほとんど流暢にしゃべれるので安心です。

ネイティブキャンプに登録した経緯

私は外資系企業で働いています。そのため、務めている会社の福利厚生に、英会話レッスンの無料受講サービスがありました。

このサービスが無くても英検1級の勉強をしていたことに加えて、会社負担で受講するには、毎月10回の受講ノルマがあるので少し敬遠していました。それでも英語の勉強を本気でしているという覚悟を会社に見せるため、登録することにしました。

ちなみに、受講ノルマを達成しなかった場合は、会社のお金無駄に浪費したことになるので受講停止となってしまいます。業績評価にも響きそうなので、そこも続けるモチベーションにつながりました。

1年間の学習プロセス

学習の頻度

前述のように、会社が受講料を負担してくれる一方、毎月10回レッスンのノルマがあったので、何があっても毎月絶対に10回はレッスンを受けました。

また、レッスン予約のために必要なコインが毎月25日0時00分にゼロになってしまうので毎月25日前ギリギリで全てのコインを消費しました。

使用した教材やレッスンの内容

ネイティブキャンプには英検1級の一次試験のための教材は存在しません。

英検の二次試験対策に特化した教材しか選択できず、その二次試験対策も英検3級から準1級までしかありません。そのため、直接的に勉強するのではなく、音読や他の教材での学習を通して間接的に英検1級向けの学習を行いました。

既に英検準1級に達している私の感覚としては、あまりレベルが高い教材が少ないイメージがありました。

しかし、約40種類のレッスンのうち英検準1級のレベルに相当する教材は下記の9つも存在していて、意外と十分でした。

デイリーニュース
・ビジネス英会話
・5分間ディスカッション
・文法
・TOEICⓇL&R TEST 800点対策コース
・IELTSスピーキング対策
・スタディサプリENGLISHビジネス英語コースDaily教材
・実戦!仕事の英語
フリートーク
カランメソッド

特に「デイリーニュース」が10段階の難易度のうち4~10のレベルに達しているので、「デイリーニュース」のうち自然科学や人文科学、社会系などの英検の頻出分野のニュースを選ぶようにしました。

カランメソッドもワーキングメモリーを活性化させるような負荷が大きいトレーニングで、英語に対するレスポンスが向上します。

また、「フリートーク」実は英検1級対策に使えます。トピックが自由に選択できるので、勉強方法などをテーマにすることもできます。

講師とのやりとりやレッスンの形式

英検1級の一次試験対策としては、ネイティブ講師と日本人講師では異なる対応をしてもらうのをおすすめします。

・ネイティブ講師

ネイティブ講師には直接英検の相談したことはありません。

通常通りのデイリーニュース発音や文法を指摘してもらいました。基礎力を上げて全体の英語能力を底上げしようをいう考えです。

プロフィールに「英検1級の合格を目指している」「弱点はリスニング・英作文の文法」などと事前に書いて、レッスン前に読んでもらうようにしました。これにより、英検の存在を理解しているネイティブ講師は少し考慮してくれます。

カランメソッドは聞いた質問に即座に答えるという形式で進むため、一度聞いた英語を日本語に変えてまた英語に戻す作業をしないようになります。聴き取って、判断して回答するすべての動作を英語で完結させます。

・日本人講師

日本人講師を「英検1級」「英検1級(1が半角)」「Eiken」のようなキーワードで探して、「フリートーク」のテーマを「どのようにして英検に合格するか」「How to pass the Eiken exam?」と設定してしまえば良いのです。

基本的に最初に英語で会話が始まりますが、「Could you conduct classes in Japanese?」とお願いして日本語で進めてもらいましょう。講師も受講者も無理に英語で頑張るより、日本語で教えてもらう方が理解しやすいです。

日本人講師は主に3通りの英検1級一次試験対策をしてもらえます。

勉強方法を教えてもらう(学習方法)

・去問などの分からなかった問題の解説をしてもらう

英作文問題の採点をしてもらう

勉強方法を教えてもらうときは、過去の試験の結果や現在の学習状況を伝えられるように、事前に準備して手元に資料を置いておきましょう。分からなかった設問への質問も同様です。

英作文問題の採点をしてくれる先生は、前回のレッスンで提出した文章を次のレッスンで採点して回答案を出してくれます。

ネイティブ講師と同様に、プロフィールに「英検1級の合格を目指している」「リーディングの時間が足りない」など、問題点を書いておきましょう。

英検1級の成績変化

今回の英検の結果を見ると、2023年第2回は実はネイティブキャンプに登録してから2カ月ほど経過した後の受験でした。今回の1年経過した後の2024年第1回の成績と比較すると、リスニングが圧倒的に伸びていることが分かります。

今まではリスニングが弱点で足を引っ張っていたのですが、ネイティブキャンプの受講によりリスニングが弱点ではなくなりました。

今年度から英検のライティングの問題形式が変わり、リーディングの問題が減ってライティングに要約問題が追加されたことが影響しました。こればかりは普段勉強するのは難しいので、今後は個別に対策を練る必要がありそうです。

ネイティブキャンプの効果

英検対策のうち、リスニングとリーディング、モチベーション維持にネイティブキャンプは効果があります。

リスニングの強化

ネイティブキャンプはリスニングには非常に効果があります。

「デイリーニュース」のレッスンは単語・長文読解・音読・ディスカッションのメニューで進みます。それぞれのメニューは全て耳で聴いて口で発音するプロセスを経るため、効果が高いのではないでしょうか。

カランメソッドでは今までリスニングの時に聞いた内容を日本語に置き換えていましたが、そのクセを直して英語のまま選択肢を選ぶことで、回答にかかる時間と精度が上がりました。

日本人講師にリスニング対策法として、リスニングの間は言語としてではなく、会話の状況をイメージとして頭に浮かべると理解もできるし内容を忘れることも少なくなる、というアドバイスをもらったことも得点の増加につながりました。

リーディングへの影響

リーディングには直接ではありませんが、間接的に良い効果がありました。

文章を正確な発音で声に出してある程度の速度で読むことで、長い文章もそれなりに疲弊せずに読めるようになりました。

「デイリーニュース」では設問が3つ最初に出されて、その後に記事の文章が表示されて同時に音声が流れます。必然と答えを探しながら読んだり聞いたりするようになってきます。

モチベーションの維持

毎月お金を使っている以上無駄にしてはいけないという思いが、学習を続けるモチベーションとなります。無料だったら同じサービスでもありがたみがなかったりします。

会社が法人プランで契約している私は、会社からもらったレッスン予約のためのコインが消えてしまう前に必死になって使い切りました。ノルマを達成するために1日に6回連続でレッスン(3時間)を受けたこともあります。

でも、ここまで真剣にやらないと勉強のモチベーションを保つのは難しかったのではないかと今では思います。

結論

英検1級の一次試験対策としてネイティブキャンプは部分的に効果があったといってよいでしょう。

過去問などの教材がラインナップとして存在するわけではないので、直接英検の問題が解けるようになるようにはなりません。しかし、英語全体の基礎力を上げたり、日本人講師を活用したりすることで、直面している課題を解決する手段の一つになります。

ネイティブキャンプは単体で英検の合格に役立つものではありません。それはどのような勉強についてもいえることです。過去問や単語集の勉強を中心としつつ、補助教材としてネイティブキャンプを活用していこうと思います。

現在は一次試験に不合格が続いていて、二次試験にはたどり着けていません。

今後、二次試験に進むことができた場合は、どのようにしてネイティブキャンプを活用できるのか、検証していきたいと思います。

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