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転勤族男性が地方での婚活で直面した厳しい現実と成功のための手段

この記事では、「地方」の定義主要都市圏以外の場所とします。

はじめに

転勤で地方に一時的に住む人が直面するのが、婚活の問題です。地方に住んでいて、婚活がなかなか上手くいかないという人も多いのではないでしょうか。

私の地方での4年間程の婚活での経験を通じて、この記事では地方で婚活がうまくいかなかった原因を分析して、身近で見てきた成功例からどのように対策していけばよいのかを紹介します。

地方で婚活を上手く進めたい方は、是非とも参考にしてみてください。

地方で婚活をするときの課題

地方での結婚に対するイメージは、若いうちに結婚するというものです。今でもそのような慣習が残っていることは確かですが、一昔前の結婚観はもう古く、現在では全体的に晩婚化の傾向にあります。

地方と都市部で分けて考えると、それぞれで異なる状況があることがわかります。

地方都市部
出会いの機会少ない多い
婚活サービス少ない多い
デートの手段車が中心電車やバスが中心
結婚後の希望居住地地元都市部

出会いの機会が少ない

女性は通常は20代後半から30代前半の年齢層が結婚適齢期とされています。

結婚適齢期の女性人口は約900万人程度です。日本の総人口の約1億2,500万人のうち結婚適齢期の女性人口は約7.2%となります。(総務省統計局 人口推計

2023年のデータによると、全国人口の約30%が東京圏(首都圏)に集中していて、東京23区だけでも全国人口の約10%が居住しています。その他の主要都市圏(大阪圏や名古屋圏)を含めると、日本の人口の約50%以上が3大都市圏に集中していると言われています。

極めて単純に計算すると、地方には結婚適齢期の女性は約7.2%の50%、日本人口の約3.1%(約450万人)しか存在しないことになります。

婚活サービスが少ない

地方では結婚相談所や婚活パーティ、街コンイベントが少ない現実があります。

都市部では毎週末のように市区町村レベルで様々なイベントが開催されていますが、地方では県内で検索してもスマホで検索しても数件しかヒットしません。やっと見つけた婚活イベントも、人数が少なすぎて開催中止となってしまうこともめずらしくありません。

マッチングアプリで、ユーザー数が少ない傾向にあります。

地方の狭い町でマッチングサービスに登録すると、知り合いに見つかったりして恥ずかしい思いをする可能性も十分考えられます。

地方では、人と人のつながりが強く、現地のコミュニティが存在します。そのようなコミュニティの中では知人・友人・同級生・職場での出会いなどの特色もあります。このような従来的な出会いの方法も未だに健在です。

デートの手段が限定的

婚活をする上で、デートは必須の過程です。

ハイブリッドカーは良い印象を持ってもらえます。

地方では、電車やバスのような公共交通機関が少なく、移動手段は車が中心となります。車で行ける場所に限定されるため、バリエーションに限りがあったり、お酒を飲めない場合があります。地方では、デートで行ける場所も限られるため、知り合いに遭遇して少し気恥ずかしい経験をすることもあります。

一方、ドライブデートは、適度に距離が近く、二人だけの空間を共有できるというメリットもあります。

地元へのこだわりが強い

どんなに住みにくく経済が発展していなくても、生まれ育った土地から離れたくないという女性は非常に多い傾向にあります。

女性は基本的に地域とコミュニティを重視します。地元の交友関係を重視する傾向にあることに加えて、家族とのつながりを重視する人が多いです。その理由としては、結婚後に子どもを産み、育てる時に両親を頼りたいというものが挙げられます。

また、働く女性が多い現代では、女性もフルタイムでの収入がある場合が多いので、結婚後に夫の転勤などに付き合って簡単に仕事をやめることを好まないのです。一度仕事をやめた女性が再び同じような仕事に就ける可能性が低い以上、これは仕方がないことなのかもしれません。

体験して分かった”現実”とは

私は26歳~30歳にかけて7名の女性と会いました。そのうち2名には結婚について真剣にアプローチしました。

しかし、地方に在住したときの特有の問題に直面しました。

婚活を始めた理由

当時、就職からある程度時間が経過して仕事が安定してきたように思っていました。長期休暇の度に実家に帰るわけですが、その度に聞かれるのが、相手はいるのか?結婚はそろそろか?という結婚に関する質問です。

さらに、同僚や先輩、後輩などが職場で次々と結婚していく姿を見てきました。その中で自分も早く結婚したいと強く思うようになりました。

都内で大学に通っていた時は、それなりに出会いはありました。しかし、転勤という形で地方に在住するようになってからは女性との出会いがほとんどない状態であることに気が付きました。

自分で主体的に出会いの機会を創出しなければ、絶対に結婚することはできないと思い、婚活をすることに決めました。

実際に参加した婚活イベントや活動

結婚相手を見つけるために、様々な婚活サービスを利用し、イベントに参加しました。

1 マッチングアプリ 10個

2 婚活イベント・婚活パーティ

  • 職場の主催のイベント 2回
  • 婚活業者主催のイベント 6回
  • 結婚相談所主催のイベント 1回

3 結婚相談所 1か所

地方にいた4年間の間、長期出張が複数回ありましたが、それでもできる限りチャンスを手にできるように努めてきました。

女性との出会いと別れの理由

お見合いで話をしてマッチングする数は少なかったですが、それでも2名の女性と複数回デートし、話を進めていました。

しかし、結果的に両方ともからお別れを告げられてしまいました

理由はそれぞれ次のように分析しています。

Aさん (25歳) 女性

知り合ったきっかけ:地方都市での婚活パーティ

デートの回数:4回

職業:自治体職員 

年収:300~400万円

学歴:国公立大中退

趣味:アニメ ゲーム 実況配信

交際中止の理由:Aさんが自治体職員ということで、全国転勤が前提の私とは結婚が難しいため。親と同居している点でも転勤が難しいところでした。

趣味や性格では一致するところが多かったですが、細かい部分で好みの違いはあったと思います。

Bさん (24歳) 女性

知り合ったきっかけ:結婚相談所の検索からのお見合い申し込み

デートの回数:3回

職業:アルバイト 

年収:200~300万円

学歴:高校卒業

趣味:資格の勉強 ペット

交際中止の理由:九州以北には移住したくないため。

もともと話をしていく中で私が全国転勤のある公務員であることを伝えていましたが、引っ越すならせめて福岡までが限界と言われてしまいました。

Bさんの理想の相手としては地方で暮らす医師や弁護士のようなエリートの男性だったのではないかと感じられました。

冒頭で述べたようにそもそも出会いが少なく、婚活サービスも少ないのもありますが、最も大きな問題は交際から先の結婚を意識した場合の居住地に対する考えの違いでした。

当初、地方に住む女性に対するイメージは、地元に対してそこまで愛着を持っておらず、他の地域への転勤にそこまで抵抗感がないというものでしたが、根本的にその認識は間違いでした。

デートで行った滝の名所

個人の体験から感じた”難しさ”の正体

全体的に感じた地方で婚活を進める上での「難しさ」の理由で最も大きいのは、女性の移住に対するマイナスのイメージです。

女性も仕事を辞めたくない

一昔前(10年くらい前)までは、男性が家計の中心として社会に出て働き、女性が家で家事や育児をするというのが常識でした。そのため、夫が転勤となれば妻が仕事をやめて付いていくという風潮が当たり前にでした。

しかし、現在では状況は大きく変わり、ゆとり世代(現在の30代中心)を境に夫婦共働きが一般的になりました。女性も正社員として働くようになると、男性の転勤を理由に簡単には引っ越しするわけにもいきません。

転勤による将来設計への不安

さらに、結婚後も転勤が続くので、子どもがいる場合は頻繁に転校させるわけにもいかず、最悪の場合夫だけ単身赴任になってしまうという心配もあることが、女性が避けたがる理由であるということが分かりました。

地方で婚活を成功させるための5つの戦略

転勤族が地方で結婚相手を見つける手段は限られますが、それでもチャンスが全くないわけではありません。

私は上手くいきませんでしたが、地方に在籍しつつ婚活を進めている友人の例を紹介します。

Cさん (31) 男性

職業:国家公務員 

年収:400~500万円

学歴:大学卒業

利用中の婚活サービス:職業専用マッチングサービス Pairs Omiai カップリンク with

現在の状況:3名とマッチング、内1名と交際中

交際中の相手:27歳 イラストレーター

長期出張で関東に来ている間、休日にマッチングアプリ・サイトを利用して数名と会って婚活を進めています。

このような成功例から学ぶことで、たとえ地方にいても、あらゆる手段を活用することで出会いのチャンスを広げることができます。地方で出会いのチャンスを広げるための方法として、次の5つをお勧めします。

  1. 多数の婚活サービスを併用する
  2. オンライン婚活を活用する
  3. コミュニティでの出会いを模索する
  4. 居住・勤務地外で出会いを探す
  5. 転勤を許容できる職業の女性を探す

この5つの戦略は優先度の高さ順に並べています。上から実行することで、地方での婚活の成功に近づいていくでしょう。

多数の婚活サービスを併用する

マッチングアプリで出会いのチャンスを増やす

婚活のサービスはマッチングアプリ・サイト、婚活イベント・婚活パーティ、結婚相談所の主に3つに分けられます。

婚活サービスのうち、主におすすめするのはマッチングアプリ・サイトです。最も多くの女性とマッチングする可能性を高められます。マッチングアプリの利用方法にはコツがあります。

マッチングアプリの利用料は、メッセージの返信を複数回以上する時だけ有料会員登録する必要があるものが大半です。つまり、理想の相手と出会うまで無料会員として登録しているだけで大丈夫です。そうすると、月額料金がかかるのは毎月1~2つのアプリだけとなり、出費を抑えることができます。

複数同時並行的に交際をする

多数のサービスを同時並行的に利用するなんて、遊び人ですか?チャラい人ですか?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。しかし、実はこのようなサービスを同時に使うことで一つのサービスを使うよりもはるかにマッチングの機会が増えます

女性と会っている時に、他にも同時にアプローチしている女性がいることで、心に余裕が生まれます。余裕のない男性は、女性から見て魅力的に見えることはありません。

これは、就職活動中の人が複数社に同時並行的に応募をするのと同じです。たった1社にしか応募しない就職希望者は初心者くらいなものです。複数社に申し込むことで、この会社に落ちても他があるから大丈夫、と自信を持って面接官と話ができるのです。

もちろん、正式にお付き合いをする段階では女性は1人に絞ります。

オンライン婚活を活用する

マッチングアプリ・サイト

マッチングアプリ・サイトの利点は、全国から理想の相手をいつでもどこでも検索することができる点にあります。また、性格診断テストや好みの女性を選択していくことで、統計データを出して理想の相手をおすすめで表示する機能があるものも存在します。

無料登録しているだけで、女性側から「いいね!」をもらうこともあるので、とりあえず登録だけでもしておいた方が良いでしょう。

オンライン婚活イベント

ZoomやTeamsなどのオンライン会議ツールを使用して、同時に多数の相手と会うことができるサービスです。現実のお見合いイベントと異なり、全てをオンラインで完結できるので、スピーディに進みます。前日や1時間前の直前に申し込んだりもできるので、日程調整が非常に楽なところが魅力です。

一方で、意外と参加者が首都圏内でも少なく、3:3の人数だったり最悪の場合は1:1でも強硬突破で開催してしまう業者が多いのも問題です。あまりにも人数が少なすぎると、主催者都合でのキャンセルとなり、返金されます。

コミュニティでの出会いを模索する

会社などの職場での出会い

夫婦の出会いのきっかけとして長年1位を獲得してきたのは、「職場での出会い」です。最近では、職場の人間関係におけるトラブルを避けたいという認識から、避けられる傾向にありますが、それでも出会いのきっかけとして最も定番となっています。

職場で気になっている人がいれば、勇気をもって声をかけてみるのも良いかもしれません。

誘う方法としては、2人きりで食事に行きませんか、とストレートに伝えるのが良いでしょう。

注意するべきは、相手が上司や部下の関係でないかといった点です。場合によってはセクハラとして内部で通報されてしまうこともあるので、慎重に行動するべきです。

声をかけるのが、セクハラに該当するか否かは曖昧な基準になっているため、相手の顔色を見たり、同僚に相談して間接的に誘ってみるという手段もおすすめです。

会社などの主催による婚活イベント

人数が多い会社などでは、会社主催による婚活支援イベントなども多かったりします。このようなイベントは福利厚生の一旦として運営されているため参加費が比較的安価なケースが大半です。

次いで、特定の企業の社員限定の婚活支援サービスも世の中には存在するので、利用がおススメです。例えば、トヨタ自動車では独自の婚活パーティを開催しています。

このような組織限定の婚活サービスでは、参加する女性も全国転勤に理解がある状態で参加してきているので、高いカップル成立率が期待できます

会社などの福利厚生サービスの利用

民間企業であれば「ベネフィット・ステーション」、公務員であれば「KKR(国家公務員共済組合連合会)」などで、マッチングアプリや婚活イベントの割引クーポンが配布されている場合があります。

数は少ないですが、福利厚生サービスは利用できるものは利用した方が良いでしょう。

趣味を通じたコミュニティでの出会い

共通の趣味を持つ人同士でつながる社会人サークルを通じた出会いも存在します。

習い事や趣味がある場合は積極的に参加することで出会いに繋がったという話は珍しくありません。趣味といえるかは難しいところがありますが、ボランティアに一緒に参加している時の出会いの話も友人から聞いたことがあります。

一人では入りにくいお店も、デートでは入りやすい。

居住地・勤務地外で出会いを探す

長期休暇や長期出張などで、居住地・勤務地を離れているときも相手探しをするための良い機会です。

出身地での再会や知り合いの紹介

実家のある地域では、通っていた学校の同級生・先輩・後輩が結婚せずに残っている場合があります。

実は地元の知り合いという関係は、結婚のきっかけとなるケースが非常に多いのです。

旅行先・出張先でのマッチングサービスの利用

普段はいない地域で婚活をすると、意外な出会いがあったりします。

出かけ先でマッチングアプリを利用すると、GPSを利用しているアプリではその土地にいる女性とマッチングしたりします。

出先でふらっと婚活イベントに参加するのも良い方法です。

転勤を許容できる職業の女性を探す

そもそも、出会いが無ければ難しい話ですが、出会った女性の中でも、転勤しても大きな影響が少ない女性の優先度を上げることも大切です。よく定番で言われるのは、手に職を持った女性とされています。例を挙げると以下の通りとなります。

  • 看護師
  • 保育士
  • 介護士
  • 在宅ワーカー
  • パート・アルバイト

逆に、転勤族と結婚が難しそうな職業の女性は次の通りです。

  • 公務員
  • 会社員
  • 経営者
  • 自営業者

一概にこの職業の女性とは結婚が難しいと断定することはできませんが、参考になるでしょう。

まとめ

地方に住んでいるから、出会いが少ないからと言い訳をしていても、理想の女性とは簡単に出会うことはできません。厳しい現実はあるかもしれませんが、それぞれ事情に合わせた対策を練っていけば、出会いの可能性は確実に広がります

地方での婚活が不利なばかりでもありません。都市部は都市部で相手の女性があまりにも住んでいる町が好きすぎて離れたくないという場合もあります。東京でその傾向は顕著で、都市部から地方に住むことを「都落ち」「島流し」とマイナスな印象を持っている女性も多いのです。

結局は人次第ですから、出会いのチャンスを多くして理想の相手を諦めずに探し続けることが大事です。

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