はじめに
かつては自然な出会いが主流でしたが、忙しい生活や価値観の多様化により婚活という計画的な手段が必要となっています。
この記事では、婚活の初心者の男性が理想の結婚相手の女性を見つけてお付き合いができるようになる方法を解説します。
私は年収400万円のサラリーマンです。20歳から10年以上マッチングアプリや婚活パーティ、結婚相談所を利用して恋活・婚活をしてきました。決して婚活市場におけるスペックとしては強い方ではありませんでしたが、経験の蓄積によりマッチングの頻度が上がってきました。
それらの経験から、初心者でも成功率の高い婚活の進め方を紹介します。
婚活の開始の手順
実際の手順
①目標設定・プロフィール作成
結婚で実現したいことや理想の相手、自分の立ち位置を冷静に考えます。
②婚活サービスの利用/自然な出会い
結婚相手の候補となる相手を探します。
③デート
相手から結婚相手としてふさわしいか確認される、または自分が相手を見定める段階です。
④交際
恋愛関係の段階です。デートで確認したお互いの相性などをより具体的に確かめます。
婚活を始める時期
婚活を始める時期としては、当然ですができるだけ早い時期にすることをお勧めします。理由としては、若ければ若いほど結婚できる可能性が高いからです。
一方で、必ずしも結婚につながらなくても、1年の中で恋愛の機会が多くなるピークの時期というものがあります。それは、1月、5月、8月、10月、12月です。
【1月の特性】
12月のクリスマスという恋愛の最も重要な日が過ぎると、恋人がいなかった人はクリスマスに一緒に過ごす人がいなかったさみしさから、新年からは心機一転、恋人を探そうという気になります。
恋人がいた人も、クリスマスを分岐点として別れを切り出す人も一定数存在します。
さらに、年末年始で実家に帰っている間に親から結婚を急かされる人が多いので出会いの機会が増えます。
【5月の特性】
4月の新年度を迎えるにあたり、全国的に就職や転勤により人の流れが活発になります。4月は忙しくなりますが、5月に落ち着く人が増え始めるので、出会いの機会が増える時期となります。
また、5月にはゴールデンウィークもあるので時間的にも休暇で婚活ができる人が多くなります。
【8月の特性】
8月のお盆休みには実家に帰って家族や親族と会う人が増えます。お盆は先祖様に感謝する機会なので、再び親に結婚について急かされた人がマッチングアプリに大量にアクセスします。
休暇によって時間的余裕があることも影響します。
【10月の特性】
10月はクリスマスの2カ月前となるため、クリスマスを一緒に過ごす恋人を探したい需要の増大から、出会いの機会が増えます。
春と秋に発情期を迎える動物も存在するため、生物学的にも10月は恋愛意識が高くなるのでしょう。
【12月の特性】
クリスマスという一大イベントを迎えるにあたって、相手を見つけられなかった人々の駆け込み需要が高まります。
婚活の目標設定
婚活の目的
そもそも、婚活とは何でしょうか。
こん-かつ【婚活】
(「就活」になぞらえた造語)結婚相手を探すための活動
広辞苑第七版. 岩波書店. 2018-2019.
婚活は、結婚相手を探すための活動です。一方、似た言葉に恋活というものがあります。婚活が結婚を目的にしているのに対して、恋活は単に恋愛の相手を探すところに違いがあります。
女性との関係において、恋愛対象としては見られるが結婚相手としては見られないということはよく起こり得ます。婚活中に恋愛対象にはなるものの、結婚相手としては考えられない女性と交際を続けるとお互い時間を無駄にしてしまうので、なるべく早い段階で気持ちを伝えましょう。
結婚する理由の明確化
結婚相手に何を求めるのかを今一度考えてみる必要があります。
男性が結婚する理由は様々です。内閣府が2021年に調査した統計によると、20~39歳の独身男性が結婚したい理由としては以下のようになっています。
独身男性が結婚したい理由
第1位 好きな人と一緒に生活をしたいから 52.7%
第2位 家族を持ちたいから 24.0%
第3位 精神的な安らぎの場を持ちたいから 22.3%
第4位 一人でいるのは寂しいから 20.1%
第5位 特にない 20.1%
第6位 子供が欲しいから 19.9%
第7位 両親や親類を安心させたいから 12.4%
第8位 老後が心配だから 7.8%
第9位 経済的な安定を得たいから 7.4%
第10位 社会的に認められたいから 7.1%
結婚には様々な形がありますが、結婚を通して何を実現したいのかを明確にすることが婚活のステップでは重要になってきます。
このようなランキングでは、アンケートの方法が間違っているように見えることがあります。あくまでも全体的な漠然とした調査の結果でしかないので本音とかけ離れていることがよく起こります。
そのため、自分で独自の基準として並び替える必要があります。
総当たり戦の表を作って自分が結婚に何を求めているのかを整理してみました。私の場合は、「第1位 子供が欲しいから」「第2位 好きな人と一緒に生活をしたいから」「第3位 家族を持ちたいから」となりました。
ファイルを添付するので、ご自身の価値観の基準として埋めてみましょう。
理想の女性の条件を決定
あなた自身が女性に何を求めるのかを整理して考えてみましょう。
理想の女性像を考えることは、婚活の成功に向けた重要なステップです。具体的な条件を決めることで、プロフィール検索やお見合い、マッチングアプリ、婚活パーティなどで複数の女性と出会った際、自分の中で基準を持つことができます。これにより、理想の相手と交際できる可能性が高まります。
あらかじめ理想の女性像を明確にしておくと、どの相手に優先的にアプローチするかが分かり、メッセージのやりとりやプロフィールの記憶にかける時間を効果的に使えるようになります。
男性が女性の重視するポイント
第1位 年齢 76%
第2位 顔 69%
第3位 性格 69%
第4位 価値観 62%
第5位 体型 48%
第6位 趣味 46%
第7位 身長 23%
第8位 職業 16%
第9位 年収 10%
第10位 学歴 9%
株式会社リンクバル『婚活・結婚意識調査(2021年3月分)』(加工して掲載)
このランキングも世間一般的なものでしかないので、自分の好みの女性を見極めるためには自分で順位付けをする必要があります。世の中のランキングの中には年齢という項目がそもそもなかったり、第1位が「性格」といった本音を隠すように配慮されたものが多く公開されています。
自分でランキングを作成してみると、世の中で言われているランキングが自分に当てはまるのかが理解できると思います。
総当たり戦の表で整理してみました。私の場合は、「第1位 年齢」「第2位 体型」「第3位 顔」となりました。年齢と外見しか見ていないような結果となりましたが、性格や価値観といった内面の具体的なイメージが想像しにくいことも影響しているのではないかとみています。
男性のプロフィール(スペック)
プロフィールは、婚活の切り札です。
女性が婚活でプロフィールを見て判断するのは0.2秒といわれています。
出会うための第一ステップなので、一度客観的に自己分析をして、女性に対してアピールできるポイントを考える必要があります。
自分の持っているものを客観的に見てみましょう。
女性が男性の重視するポイント
第1位 年齢 83%
第2位 性格 79%
第3位 価値観 76%
第4位 顔 68%
第5位 年収 63%
第6位 身長 54%
第7位 趣味 47%
第8位 職業 45%
第9位 体型 44%
第10位 学歴 26%
株式会社リンクバル『婚活・結婚意識調査(2021年3月分)』(加工して掲載)
全てが完璧な人はこのようなサイトを見るようなことないでしょう。
自分の強みが何か、実際に手を動かして書き出してみることが重要です。
下の表は私のプロフィールを強みと弱みとして分析したものです。
年齢 | 31歳 | 〇 |
性格 | INTJ | ー |
価値観 | 自信、目標達成、正直 (心理テストによる) | ー |
顔 | 城島茂っぽい | △ |
年収 | 400万円 | △ |
身長 | 189cm | 〇 |
趣味 | バイオリン、ブログ、読書 | 〇 |
職業 | IT会社員 | △ |
体型 | 普通 | 〇 |
学歴 | 大卒 | 〇 |
年齢
婚活市場では男性は年収、女性は年齢が重視されてきましたが、最近では男性にも若さが求められています。
一般的に、男性は年齢を重ねるにつれて社会的地位や収入が安定しやすく、それが魅力の一つとして捉えられることがあります。
しかし、結婚相手としての年齢には上限もあり、女性側が求める年齢層と合致しないと不利になることも。できるだけ早い段階で婚活を始め、年齢を経験値として強みに変える戦略を考えましょう。
性格
性格も相手との相性に大きく影響します。
自分の性格の良さを理解し、それを婚活でどう活かすかを考えることが大切です。相手の性格との相性も重要なので、バランスを考えてみましょう。
最近は流行しているのが、16Personalities の性格診断です。下記リンクからアクセスして、自分の性格を確認してみましょう。マッチングアプリでは、「INTJです!」のように書いている人を見かけることがあります。
価値観
価値観は、結婚後の生活を共にするうえで非常に重要な要素です。集計方法によっては価値観が結婚相手に求める条件のトップになることがあります。
例えば、家族を最優先にするのか、キャリアを重視するのか、または自由なライフスタイルを追求するのか。これらの価値観が一致していないと、結婚生活がうまくいかない可能性があります。
価値観では、抽象的でイメージが湧かないという人もいるのではないでしょうか。価値観とは、一般的に以下の物事に対する考え方を指します。
- コミュニケーションの取り方
- 仕事への考え方
- 家事に対する理解
- 育児に対する理解
- 金銭感覚
- 親との関係性
- 老後に対する考え
婚活の過程で、自分がどのような価値観を持ち、それを相手と共有できるかを見極めることで、候補者の選定に役立てることができます。
見た目
見た目は、相手に与える第一印象を決める大切な要素です。
清潔感のある服装やヘアスタイル、健康的な体型など、基本的なポイントを押さえることで、好印象を持ってもらえます。見た目に自信がない場合でも、自分らしいスタイルを見つけて前向きな印象を与えることが大切です。見た目を整えることで、自信がついてより多くのチャンスをつかむことができます。
年収
年収は、結婚後の生活の安定を考えるうえで重要なポイントです。
多くの女性は経済的な安定を重視するため、年収はアピールポイントのひとつになります。高収入であればあるほど希望する相手と結婚できる確率は格段に高まります。
この背景には、男性に比べて女性の収入が低い傾向があることが影響しています。
結婚後に夫婦で出産・育児の段階を迎えると、当然妊娠中の女性は働くことができず収入がほとんどない状態となります。こうなると、家計は夫が支えなければなりません。生活に不安を抱えたくない多くの女性は高年収の男性を結婚相手として選びたがります。
ただし、年収がすべてではありません。
将来の目標や、努力している姿勢を見せることも大切です。年収に自信がない場合でも、誠実な気持ちと将来のビジョンをしっかり伝えることで、相手に安心感を与えることができます。
年収は生まれ持った能力ではないため、あらゆる方法で収入を上げ、ターゲットとなる女性を増やす努力をしてみても良いかもしれません。
身長
身長も婚活で気にされることが多いポイントです。
理由としては、子どもができた時に子どもの身長が大きい方が良いと考える女性が多いからです。
多くの女性が身長を重視する傾向にありますが、これは絶対的な条件ではありません。もしも身長が170cmに満たない場合は身長以外の項目で自信を持ち、それを補う他の魅力をアピールすることが大切です。
趣味
婚活での趣味とは、共通点を話題を探すという初対面の時の話のきっかけになるという面があります。
加えて、結婚後の人生の時間を共に過ごす伴侶として近年は趣味を重視する人は増えている傾向にあります。
趣味については、この趣味があると好印象という大まかな傾向はあります。確かに共通の趣味を持って結婚後の生活を楽しみたいという方は多いでしょう。
また、趣味からはその人の人柄や性格、育ち方が見えてくるものです。インドア派なのか、アウトドアは派なのか、体育会系か文化系か。これらで相手と考え方が大きく異なる場合、関係の継続が難しくなる場合があります。
趣味で注意しておかなければならないのは、相手からの評価が上がる一方で、評価が下がってしまうだけの趣味があることです。ギャンブルやお酒、アイドル活動などは絶対に書かないようにしましょう。
体型
筋肉質な男性だけが重視される海外に比べて、日本人女性は太ってさえいなければ特段気にしないという傾向にあります。むしろ日本ではマッチョすぎるのは「ナルシストっぽい」として細マッチョがいいという女性が多い不思議な現象が起きています。
太らないように最低限の努力をして、余裕があればジムに通って筋肉をつけるのが良いでしょう。
女性に太っている人が人気ない理由は、健康面での悪印象があるからです。結婚後の人生を支えあうパートナーとして太っている人は不健康で残りの寿命が短い=生涯収入も短いイメージがあります。
学歴
過去に女性が結婚相手男性に求める条件として、3高(高学歴・高身長・高収入)という条件がありましたが、現在では高身長・高収入に比べて高学歴は重視されないといわれてます。
かつて高学歴が人気だった理由として、学歴がそのまま収入の高い会社への就職や出世スピードに影響していたからです。また、学歴を社会的地位と考える人が多い傾向にあります。階級意識に敏感な既婚女性は、夫の出身大学でマウントを取り合ったりすることがあります。
婚活サービスの種類
婚活の手段には、いくつか方法がありますが、主流なものはマッチングアプリ・婚活パーティ・結婚相談所の3つとされています。他にも街コンや自然な出会いも立派な婚活の方法として紹介します。
いずれか1つの婚活サービスだけを使うのではなく、複数の婚活サービスを組み合わせて利用することを推奨しています。
マッチングアプリ
メリット :費用が比較的安い、出会える人数が多い、条件で好きな相手を選べる
デメリット:犯罪の被害に遭うリスクが比較的高い(運営団体による)
かつて出会い系サイトとしての歴史から始まり、今では結婚した夫婦が出会ったきっかけのとして職場での出会いと同列1位の地位を占めるようになったマッチングアプリは、真剣な婚活の手段の1つとして利用されています。
婚活パーティ
メリット :費用が比較的安い、気軽に参加できる(オンライン婚活パーティも存在)
デメリット:マッチングする確率が低い、参加女性が1~2人など少ない場合もある
結婚相談所や婚活イベント業者が開催することが多いです。結婚相談所などに登録していなくても参加できるので、当日に時間ができた時に参加することも可能です。
婚活パーティは、プロフィールカード記入→お見合いイベント→マッチング結果発表 の順で行われます。
飲み物や軽食、食事をが提供される場合もありますが、食事が付いているプランは値段に比して食事のクオリティが低すぎるので、おすすめしません。また、本来の結婚相手を探すという目的を見失い、食事に意識が行ってしまうのもよくありません。
結婚相談所
メリット :専門担当者によるアドバイスを受けられる、女性のプロフィールなどに噓がない
デメリット:入会費用・月額料金が高い(入会金10万円~、月額2万円~など)
結婚相談所は婚活の伝統的な手段です。
他の婚活手段に比べて、女性も料金を払ってサービスを利用しているという点で、女性の結婚に対する真剣度は高いです。
結婚相談所では、全国拠点で登録している女性を条件から絞る検索サービス、担当アドバイザーによる紹介サービス、結婚相談所内のイベントなど、あらゆる方法での引き合いがあります。
街コン
メリット :費用が比較的安い、気軽に参加できる
デメリット:マッチングする確率が低い
婚活パーティと少し似ている面がありますが、街コンの開催目的は必ずしも結婚相手を探すこと目的にしているわけではない点に差があります。
出会いの場の創出イベントとして、自治体が地元の飲食店と連携して街ぐるみで開催するものとして始まりましたが、現在では1店舗だけで行われるイベントも街コンと呼ぶようになっています。
街コンの内容は、貸切った飲食店でテーブルを囲み、男性が席を変えていくパターンが多いです。司会による進行があるものやないものなど形式は様々です。
自然な出会い
メリット :費用がかからない、自然に好きになった相手と出会える
デメリット:出会いの機会が少ない
職場での出会いや学校の同級生・先輩・後輩の関係からの出会いは、結婚につながる出会いのきっかけとして未だに首位を占めています。
偶然の出会いから恋愛、結婚へと進みます。戦後から主流になったいわゆる恋愛結婚のことです。
近年は、職場ではコンプライアンスの厳格化により、女性に声をかけることがセクハラとして認定される風潮があり、職場での出会いは減少傾向にあります。
紹介による出会い(お見合い)
メリット :費用がかからない、親や知人を介しているため信頼性の高い出会い
デメリット:必ずしも相手が好きでない場合がある
紹介による出会いは戦前までは、日本人の出会いのきっかけとして長い間主流でした。
日本だけではなく、全世界的に結婚は家と家の企業合併のようなもので、両親や地元の人が紹介した人と結婚することが常識でした。戦後の恋愛結婚の普及により、現在ではわずか数パーセントしかありません。
デート
婚活でのデートは単に楽しい恋愛関係の延長ではなく、お互いに結婚相手としてふさわしいかを見定める真剣勝負の場です。下記の事柄がポイントとなります。
相性・価値観
デート中の行動や会話は、共通の価値観を確認し、長期的な関係が築けるかの判断の指標となります。特にデートで食事に誘うことで、相手の所作から育ちが分かったり、好き嫌いからお互いの食に対する考えが分かります。
女性が見ているのは、店員さんへの話し方と食事代の支払い割合とされます。店員さんにタメ口で話しかける人は苦手な女性が多いです。また、食事代は最初は男性が全て支払うくらいで考えた方が好印象を持たれる可能性は高まります。
コミュニケーション能力
会話の中での話し方や聞き方で、コミュニケーション能力を見られます。
自分のことばかり話しているのは良くありませんが、相手の話を聞いているだけという状態も必ずしも良いとはいえません。しかし、不自然な沈黙がある場合はお互いに緊張している状態である可能性が高いので、そうなってしまわないように事前に聞くことを考えておいたりする必要があります。
そもそも会話が長く続かない相手とは相性が良くない可能性があり、仮に交際できたとしても関係の継続が苦痛という可能性があります。
好感の度合い
相手の表情や言動から、デートの先の恋愛関係まで発展できるか見込みを確認できます。
当然、口角が下がっていたり目線が合わなかったりする場合は交換を持たれていない場合があるので、他の人に切り替える必要もあるでしょう。
交際
交際はデートをする関係から更に進んだ恋愛関係となります。しかし交際は婚活ではゴールではなく、相手から判断されると同時に自分もまた相手を評価することになります。下記のポイントに注意しましょう。
相性・価値観の再確認
デートという短い期間では分からないことが多いので、より長い時間をかけてお互いの相性や価値観を見極めます。価値観は持つ意味が幅広いので、結婚後も共働きをするのか、子どもは欲しいかなども含まれます。
将来性の確認
男女平等の社会に変わってから長い時間が経過していて、教育の機会でいうと男女に差がほとんどなくなり、会社員も女性が増えました。収入の格差は少なくなったとされていても、依然として男性側にだけ大きな収入を求められることは変わりありません。
女性は結婚を経済的な不安をなくす手段の一つとして考えています。そのため、将来にわたって長期的に安定して高い収入を稼ぐことができるかが結婚相手としてふさわしいかの重要な判断基準なのです。
結婚生活のシミュレーション
交際の最終段階までいくと、そのまま結婚して良いか判断するために同棲生活をするカップルがいます。
一度結婚すると法律上の関係が生じることとなり、離婚することも簡単ではありません。そのために一度結婚生活を実験的に再現することで実際に直面する問題を事前に確かめられます。
結婚
婚活でのゴールは結婚ですが、結婚は人生のゴールではなくスタート地点です。婚活が終われば妊活、育児、子どもの受験や就活、夫婦の定年生活に終活とあらゆる人生のイベントが待ち構えています。それでも、人生の節目としての結婚によって、次のメリットが得られます。
人生のパートナー
一人で生きていくことは、若いうちは自由な気持ちがするものですが、中年以降はさみしいものです。結婚により孤独感を軽減し、心理的な安心感を得ることができるようになります。
実際に独身の男性に比べて、既婚の男性は寿命が10年以上長いというデータがあります。
次世代を育てるための基盤
社会の原理として次の世代となる子どもを育てるための役割が最も重視されてきました。
また、生物の本能として子どもが欲しいというのは自然な気持ちです。
経済的・社会的な安定
共同で家計を支えることで経済的に生活が安定します。食品や生活費を一緒にすると、個人当たりの負担は減ります。また、税制上の優遇措置もあるので、経済的なメリットがあります。
社会的にも、支えなければならない家庭があることで責任感が強まったり、容易に転職しないだろうという予測から会社が既婚者を積極的に出世させる傾向にあります。
婚活をしなければならない理由
ここでは、婚活市場をめぐる社会情勢を確認し、結婚したい人がなぜ就活をしなければならないのかを説明します。
職場や学校の身近な出会い機会の減少により、就職活動のように主体的に異性にアプローチしていかなければ、結婚相手が見つからないという現状があります。
出会いの機会の減少
以前は職場や地域コミュニティが出会いの場として機能していましたが、現在では現代では多様化したライフスタイルや出会いの場の減少により、自然な出会いの機会が減少しています。
そもそも、自然な出会いとは何でしょうか。
- 職場での出会い
- 友人・知人の紹介
- 地域社会での出会い
- 学校や大学での出会い
- 趣味や習い事での出会い
- インターネット・SNS
- 合コン
- 日常生活での偶然の出会い
- ナンパ
上記のように、自然な出会いは結婚という目的を持たずに日常生活の延長線上で起こるという特徴があります。
出会いをきっかけに結婚するとなると、未婚から結婚までに恋愛という過程を経ることが一般的です。しかし、その恋愛自体のハードルが上がっているという実情があるのです。
恋愛結婚の常識化
日本社会では実は、いまでは常識となっている恋愛結婚は主流ではありませんでした。
もう半世紀以上前の話ではありますが、結婚と言えば見合い結婚が多かった時代がありました。
流れが変わったのが1965年です。これまでは家と家のまるで企業合併のように行われてきた結婚が、個人と個人の恋愛関係の延長上として考えられるようになりました。
若者の恋愛離れ
近年、若者の恋愛離れが顕著になってきています。
恋愛に対する関心が低下し、恋人を持たない若者が増加しているため、恋愛の最終段階としての結婚にまで至らなくなってしまっているのです。この現象の背景にあるのは、経済的不安・キャリアや自己実現の優先・デジタル化・価値観の変化といわれています。
経済的不安の広がり
現在、非正規雇用や派遣社員として働く人が増え、収入が不安定な人が多くなっています。こうした経済的な不安から、デートや交際にかかる費用を負担できないという悩みを抱える人も増えています。特に若い世代では、生活費や将来のための貯金が優先され、恋愛や交際にかけるお金を確保するのが難しい場合があります。
さらに、恋愛の延長線上にある結婚を意識すると、結婚式や新生活の準備にかかる大きな費用が一層のプレッシャーとなります。結婚には住居の確保や家具、引っ越し、そして結婚式自体もかなりの出費が伴うため、経済的な不安が恋愛や婚活への意欲を削ぐ一因となっているのです。その結果、多くの人が「今は無理」と考え、恋愛や結婚に対して消極的になるケースが増えています。
こうした状況は、特に若い世代や経済的に不安定な人々にとって大きな課題となっています。
キャリアや自己実現の優先
恋愛や結婚よりも仕事を優先する人は以前から一定数存在していましたが、特に女性にその傾向が顕著です。女性の社会進出が進む中で、正社員として働くことに熱心になるあまり、恋愛や結婚に意識が向かない女性が増えています。
若いうちから正社員として男性と同じくらいの収入を得るようになると、女性は結婚しなくても生活に困らないようになります。その結果、経済的な理由で結婚を選ぶ必要がなくなるのです。
さらに、女性は一般的に自分よりも高収入で社会的ステータスが高い男性を求める「上昇婚志向」があるため、自分よりも収入やステータスが低い男性に魅力を感じにくい傾向があります。たとえば、大学進学率は男性が58%、女性が52%と、学歴においても男女の差が縮小しており、従来のように男性が優位という状況が少なくなってきています。
デジタル化の影響
2008年にiPhoneが日本で普及して以来、SNSや動画コンテンツ、オンラインゲームがスマホを通じて手軽に利用できるようになりました。その結果、SNSでのコミュニティ活動に満足したり、アニメキャラクターや有名人に対するオタ活や推し活といった疑似恋愛で満足する人が増加しています。
さらに、インターネットで魅力的な人を多く目にするようになったことで、現実でも見た目が良かったりステータスが高い男性に注目が集中する傾向が強まりました。
また、男性が恋愛関係で女性に求めていた要素も、インターネット上の豊富なコンテンツによって満たされるようになり、それが現実の恋愛に対する興味の低下につながっていると考えられます。
価値観の変化
かつて1990年代までは、男性で30歳、女性で25歳を過ぎて独身の人に対するイメージは「変わった人」というもので、偏見の対象でした。そのため、結婚適齢期を迎えると、社会人では当然のように結婚する人が多かったのです。しかし、時代が進むにつれて、その価値観にも大きな変化が見られるようになりました。
現在では、結婚に対するプレッシャーが減り、独身でいることに対するネガティブなイメージも薄れてきています。特に都市部では、キャリアを優先したり、趣味や自己実現に時間を使いたいという人が増え、結婚を後回しにする傾向が強まっています。また、「結婚=幸せ」とは限らないという考え方が広まり、結婚を人生の必須条件と捉えない人も増えてきました。
このように、結婚は個人の選択の一部であり、それぞれのライフスタイルや価値観に応じた自由な選択が尊重されるようになったのです。結果として、結婚適齢期の概念が曖昧になり、婚活の必要性も、より多様な形で捉えられるようになっています。
未婚率の増加
日本国勢調査のデータによると、全体的に未婚率が上昇していることが分かります。また、男性は3割、女性は2割が一生のうちに一度も結婚せずに人生を終えるという統計があります。
このデータから分かるのは、明確な意思を持って主体的に結婚相手を探さなければ、結婚ができないということです。さらに、年齢が上がるにつれて未婚率が上昇する傾向にあることから、いかに早く婚活を始めるかということも重要なことなのです。
おわりに
この記事では、婚活の基本と成功するための準備について説明しました。
まず、自分がどんな結婚生活を送りたいかを考えましょう。それに合わせて自分のプロフィールや理想の相手を考えます。次に、婚活サービスやデートの方法を使って、出会いのチャンスを増やします。交際が始まったら、相手との相性を確認しながら、将来のことを考えることが大切です。
結婚することで、パートナーと一緒に安定した生活を送ることができます。婚活を通じて、理想の相手を見つけられることを願っています。かくいう私も未婚なので、一緒に頑張りましょう!